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青竜の城

青竜の城

紀伊半島(969km)

紀伊半島(2010/09/18~24)

2010年9月。気が付けば、大学4年次の夏に帰省ラン・リターンズとして、260kmあまりを1日で走ってから2年が経過していた。学生最後。名古屋にやってきてからは便利な公共交通機関のおかげで、まったく自転車には乗らなくなっていた。久しぶりに自転車に乗りたい。脚がうずく。9月19日には毎年恒例の琵琶湖ランが控えている。よし! やってみるか!!
そんな感じで2年ぶりの自転車旅行を決めましたが、体力面についてかなり不安がありました。


9月18日(土)名古屋市~草津市 140.0km
午前5時起床。もうちょい早く起きればよかった・・・。出発は午前6時。一度家を出たものの、ヘルメットを忘れてて戻りました。前途多難です。サイドバックとかヘルメットとかはいまだに現役です。自転車とともに、高いと思ってたけど元は取ったでしょ(笑)。朝食は下宿前のローソンで大盛りパスタ。ミートソースで服を汚さないように気をつけました。走り出しとして、まずは名古屋市を脱出することが目標でした。都市って道がややこしいですよね。ちょっと迷いながらもなんとか国道23号線に到着。あとは青色の標識を頼りに進んでいくだけです。
ずんずん進んで行き、三重県との県境に差し掛かったので、写真を撮りました。47都道府県を目指していたときにはこれを勲章にしていたものです。四日市を過ぎたあたりから山道に突入。息切れをしないようにということを心がけ、ゆっくりと走りました。と、ここで金属の細い棒を踏みつけてパンク。初日からパンクなんて……と嘆きましたが、久しぶりの修理は意外とうまく言ってくれて助かりました。
そこからいよいよ鈴鹿峠です。「県境は峠」の法則のとおり、滋賀県との県境も山の頂上に位置しています。大変でしたが、意外とここまでの距離が短くて助かりました。ただ、ここからが長かったんです。ここまで90km。琵琶湖岸にでるまで50km。もうすぐだろう、もうすぐだろうと思いながら進むのってキツイです。予定では120kmだったのですが。予定はアテになりません。あと、熱中症が怖いので水を飲みすぎて軽くおなかを壊しました。4リットルくらい飲んだかな。
琵琶湖湖岸でRitsBICのOBたちとバーベキューをして、近くの温泉に入って友人宅で休みました。


9月19日(日)琵琶湖一周 178.5km
年に一度の琵琶湖ラン。僕は大学1年から3年まで毎年走り、過去2年間はサポートとして後輩たちを応援する役目でした。ただ、学生最後ということで、今年は走ることに決めました。毎年走っているOBさんもいるのでこれは問題なしです。朝7時に出発することになったので、目標は11時間と自分で定めました。暗くなると走れませんからね。
走り出しは順調。なぜなら前日と異なり、重たい荷物はすべて預けているのですから。3時間ほどで60km進んだところで一度休憩を挟みました。本当なら180kmも走る日は、はじめの休憩までにもう少し進んでいたいところでした。しかし、久しぶりの長距離であまり無理はできません。さらに十分に休憩を取り、再開した直後に右目の"ものもらい"がつぶれるアクシデント。ロスしてしまいました。
北部の坂道にも、結構疲労させられました。そして山道を超え、正午の時点で95km、全体の約5割はなんとか越えることができました。なかなかいいペース。もう琵琶湖ランは4度目ということで、過去を思い出しながら走っていました。「ここで迷ったな~」とか、「ここで休憩取ったな~」とか。
正午を過ぎ、琵琶湖の東側に戻ってきたからの敵は気温でした。最高気温が30度を超えていたと思います。熱中症が怖いのでそれには注意しながら、なんとか足を回し続けました。
記録は9時間32分。意外といいタイムじゃないでしょうか?


9月20日(月)草津市~岸和田市 109.9km
今日は短め。と、いうほど短い距離でもありませんでした。予定は90kmだったのでのんびり進んでいたのですが、迷ったわけでもないのに遠くて焦りました。途中で余裕かましてコインランドリーで洗濯してたのも時間がなくなった原因かも。けどこれは必要なことだからね。道は、峠もなく、楽ではあったのですが、京都や大阪を走るのは信号が多くて、それはそれで大変なのです。あまりとまりたくないですからね。朝食「吉野家」、昼食「松屋」、夕食「なか卯」という牛丼コンボ。宿は岸和田市の健康ランド。昼間にたっぷり日焼けをしてしまったせいで、痛くてあまりお風呂が楽しめませんでした。


9月21日(火) 岸和田市~白浜 155.5km
6時に健康ランドを出発し、40kmくらい進んだところで3年ぶりに和歌山県に入りました。あのときは和歌山市まででした。今日はとにかく、はじめから長距離だということがわかったいたので、飛ばしに飛ばしました。山道もそこそこ多かったです。ですが、定期的に町があり、補給が可能だったのでそれほどつらいとは感じませんでした。昼食はマックでビッグマックを食べました。
午前中に90kmくらい走れたので、午後は少し余裕がありました。結局4時15分ごろには白浜に到着することができました。「国民宿舎シラハマ」で1時間ほどゆっくりしたあと、海辺にある温泉に入り、窓から海岸のカップルを眺めました。夕食は和歌山ラーメンでしたが、海の家みたいなところで食べてしまったのでもっと専門的な店にすればよかったと今は後悔しています。宿のお風呂も温泉でした。


9月22日(水) 白浜~新宮 143.7km
きのうも「みなべ町」というところで匂いがしていましたが、今日も梅干のいいにおいが、走り抜ける町中に漂っていました。今日は昨日よりも補給ポイントが少なく、ちょっと山道が多目でした。潮岬まで90km、新宮まで50kmくらいだったでしょうか。串本から潮岬までが坂道で、なかなか大変でした。潮岬灯台で休憩を取りました。潮岬は本州最南端です。
午後は潮岬から新宮へ向けて一直線! ……と思っていたのですが、130kmほど進んだところで「落合記念館こちら」の看板が見えたんです。中日ファンの落合信者としては行くしかないじゃないですか! この時点で午後3時くらいだったのですが、行くことに決めました。入場料なんと2000円。高いよ!!!記念館の中にはトロフィーや盾、賞状や写真などが所狭しと飾ってありました。さすがです。けど信子作の絵とかいらんだろう(笑)。基本的に内部は撮影禁止なのですが、ブリーフ像の前でユニフォームを着て写真を撮ることができたので記念に撮ってもらいました。
結局新宮に着いたのは午後6時前。もう薄暗くなっていました。宿は激安なビジネスホテルです。お姉さんがすごくかわいかったです。けど身重でした。夕食はスーパーで買った寿司セットとたこ焼きでした。


9月23日(木) 新宮~松阪 141.1km
距離もさることながら、峠2つは厳しいですぜ。間違いなくこの旅で最もハードな一日でした。まず走り出して1時間ほどで雷雨。もうちょっと早く宿を出ればよかったと後悔。コンビニで雨をしのぎました。午前中に尾鷲に行きたかったので、急いで進んでいると峠道がありました。ここでの峠は想定していなかったので、僕はドリンクを持っていなかったのです。つまり補給なしでひとつの峠を越えました。これは大失敗です。自動販売機のおかげで助かりました。
昼を過ぎてから再び雨が降り出しました。しかし今度は雷雨ではなく、しとしとと降るような雨だったので、強行して走ることに決めました。と、ここでこの旅で2度目のパンクをしてしまいました。ガラスの破片を踏んだのです。自動車の人は気づかないと思うのですが、自転車に乗っていると結構落ちてます。事故の痕跡が。雨の中、屋根もないのにパンク修理。峠道多いし、モチベーションが一気にダウンでした。イライライライラ……。
尾鷲を過ぎてから、松阪に入るまでずーっと山道でした。80kmくらいでしょうか。けど道の駅などの補給場所はあったので、なんとかなりました。やはり中国山地は殺人的になんにもないんだなあと改めて思わされます。
午後6時、松阪に入ったところで見つけた温泉に入り、その先で見つけたカラオケ店で夜を明かすことにしました。すぐに休むつもりだったのに、ミクやリン、アイマスの曲を3~40曲も歌い続けてしまいました。


9月24日(金) 松阪~名古屋 100.7km
午前1時。歌いつかれて眠っていると、閉店ということで追い出されました。朝までいる予定だったので、ぜんぜん休めていません。ちょっと走っていい場所を探すというのも考えたのですが、もう面倒くさいのでカラオケの駐車場で朝まで転がっていることに決めました。ゴロン。寒い。Tシャツの上にパーカーとジャージを着ていましたが、寒くて震えながらじっとするしかありませんでした。途中からは、カラオケの横のバッティングセンターのベンチで横になってました。一応そこは風くらいはしのぐことができました。
午前5時に寝ていたベンチを出発。あまり寝られていないので、頭がボーっとしていました。けれども最終日。最終日に事故した九州旅行の二の舞にはなりたくないので、必死に眠気をこらえながら走りました。道自体は峠もなく、あっさりと名古屋に到着することができました。ただ、名古屋市内では僕の方向音痴スキルが発動してしまい、激しく迷いました。
午後1時半ごろ、大学から「今日中に書類に押印してくれ」という電話がありました。帰ったらシャワー浴びてすぐ寝るつもりだったんですが、仕方がありません。無事に帰宅したのが午後2時。1時間ほど休んでから、地下鉄で大学に行きました。


走行距離合計 969.4km


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